運命

久しぶりに書く。

先週末に、ボート部の2コ下のキャプテンの結婚式に招待されて、久しぶりに東京に舞い降りた。同期がなかなか結婚しないもんだから、行ってやった。

ついでに東商戦の頃はここ何年か牛の分娩が多く、なかなか行けてない。

皇居に近いかなりでかいホテルで披露宴があり、ちょっとお上りさんでビビっていたが、久しぶりにコーチ・先輩・同期・後輩に会えたうれしさですぐにハイテンションになり、そして新婚の後輩の姿を見て、感動した。その分北海道に帰ってきたら、かなりさみしい気持ちが続いて、毎日結婚式があればいいのになんてことを思った。毎日あったら飽きるか…。同じ留年組の勝田に10年ぶりに会えた。何も変わっておらず、本当にうれしかった。

頑固で不器用で律儀な後輩。披露宴の雰囲気がそれを物語っていた。本当にいい奥さんだ。会う運命にあったのだろう。

結婚式の前日に東京に着いて夜時間があったので、とりあえず新宿に降りてみたら、普段の生活の2億4千万倍の人口密度に耐えられなくなって、気の赴くままになぜか埼京線の各駅停車大宮行きに乗ってしまい、そのまま戸田公園駅で降り、そして「ぽんぽこ」の明かりに吸いよせられた。

何年かぶりに食べるレバニラ炒めの味に涙が出そうになり、そして何年かぶりに飲むホッピーでベロベロになり、その足でボートコースに行ってしまった。何も変わらない。艇庫を少し遠目から見る。ポンビデを見ている現役。音楽をかけながらウエイトをやっている現役。来週が全日本なので、少しピリピリしているだろう。傍から見たらただの不審者なので、ポンドで10分ほど物思いにふけり、ホテルに帰った。

北海道に帰って寂しさもあるが、家に着いたとたんに子供2人が走って「お父さーん」と来てくれた。そうだった。俺には家族がいるのだ。忘れてはいないが、そのありがたさを一層強く感じた。

自分ももし今のかみさんと出会わなかったら、今頃国立チェリー学園の生徒だっただろう…、いや、まだ結婚していなかっただろう。いつも思うが、こんな俺のなにがよかったんだろうなと思う。酪農のハードワークに耐えれそうだったからか?

そろそろ結婚10周年。後輩の結婚式で感じた心のぬくもりを胸に、クサいけど「愛羅武勇」って言ってやろうと思う。