後輩と話したこと

この前悩める後輩が来たとき、彼といろんなことについて話した。彼が悩んだ挙げ句、コンクリートジャンゴーTOKYOを脱け出してここまで来たこと、都会に住んでいて感じたこと、などなど。
その中で、この世界を見るとき、大きな視点から見るのと小さな視点から見るのとでは世界が全然違って見えるよね、なんて評論家ぶったことを話した。
物事を大きな視点から見ると、それから生み出された考えはこれまで人類が積み上げてきた数々の思想、哲学に行き着く。その内容は全然知らないが。
反対に小さな視点から見ると、当然だが目の前に存在しているものに行き着く。自分の場合、かつては和太鼓であり、ボートであり、現在は牛や大自然である。そしてさらに小さく小さく限りなく小さくしていくと、自分の場合は「命」に行き着く。生まれる牛、死んで牛舎を出ていく牛、生まれたばかりなのにひとりぼっちでニャーニャー親猫をよんでいる子猫、腹ペコのキツネ。自分の目の前には、毎日必死で生きようともがいている生々しい命がある。それを前にしたら、なんやかんや言ってはいられない。ただその日を必死に生きる。
まあこんな田舎に住んでいる自分だって現代社会の一員な訳で、仕事や人間関係などで悩んだりすることもあるが、自分の目の前にいる生き物の必死さに比べれば、自分の悩みなんてちっぽけだなと感じる。
そんなことを話した。