夜中の分娩

ここ4日で6頭くらい産まれた。そのうち2頭は真夜中に産まれた。1頭は今日のA.M2:00くらいに牛舎に見回りに行ったらもう生まれていた。
生まれた子牛は、まず親牛の前に持っていって親牛に十分なめさせる。そのうちに初乳を搾乳して、搾乳終了後に子牛を離して暖かい子牛用のスペースに持っていく。そして搾った初乳を子牛に飲ませて、親牛に牧草を与えて終了。少なくとも30分はかかる。今日はいろいろあって一時間かかった…。
もし今俺がドラゴンボールを7個集めることができたら、パンティーくれ!、いや、牛が夜中に分娩しないようにしてくれ!とお願いするだろう。とりあえず今日はゆっくり休むことが出来る。
今朝は産んだ親牛の調子が悪いので、獣医を呼んで点滴をうってもらった。点滴中、牛の鼻先に牧草を持っていって食べさせていたら、すんなり食べる草と鼻先であしらって食べない草がある。俺から見たら全然違いが分からないが、牛にも好き嫌いがあるようだ。
牛は、草を消化するために4つの胃がある。それを総称してルーメンという。最も大きい第一胃にはたくさんの微生物が住んでいて、その微生物が草の繊維を発酵させて、牛が消化できるようになる。つまり、牛は草を直接消化しているのではなくて、胃の中にある微生物を飼って、草をエネルギーに変換しているのである。
その牛は、午後には調子がよくなった。よかったよかった。