再び雪

3月中旬から暖かくなり、雨が降ったりして積もっていた雪も融けていたが、ここ3日はまた寒くなって雪が降っている。また白銀の世界に逆戻り。5月になっても雪は降ることがあるから、まあこれが普通かもしれない。
酪農は牛、草、土が循環する農業である。肥沃な土が草を育て、その草を食べた牛が乳を出し、牛が排せつした糞尿が土の栄養分となる。だから、「いい酪農」をしようと思ったら、ただ牛のことについて理解していればいいわけではなく、どのような土壌が「よい土壌」か、そしてどのような草が「よい草」を理解していなければならない。
酪農を初めて3年。もちろんまだまだだが、そのくらいはわかるようになった。就農当時は周りの人たちが話していることがチンプンカンプンで何が何だか分からなかったから、それだけでも良しとしよう。
牛、草、土の循環とは言っても、僕らは牛乳というものを消費者に向けて出しているわけで、そのアウトプットに相当するインプットが必要である。本当の自然は、たとえば、原始の森は、落ち葉や生物の死骸、そして太陽が再び森の生命の源になっているが、酪農はそのまま自然に任せていれば、インプットが足りなくなって草地がやせてしまう。牛も駄目になってしまう。
だから、その循環を維持するためにはどうすればよいのか?まだまだ分からない。答えはないのかもしれない。