今やるべきこと

今思えば、就農してから1年目2年目というのは、ただ仕事をやっていた。理想はあるといっても、本当に酪農が好きだとはいえない状態だった。
3年目にして、自分がいう「理想」と現実との間のギャップがわずかながら分かりだした。自分に残された時間(俺はもう少しで三十路)、日本の酪農が抱えている問題(輸入穀物に依存しているなど)、酪農家として精神的、技術的に未熟な自分。ギャップを把握すればするほど、焦りが出始め、それが仕事に影響を及ぼす。
大学時代にお世話になった方から、「下働きを本気でやることが、将来に向けて重要だ」というアドバイスをいただいた。前にも書いたが、最近はそう思うようになっている。でも、ふとした拍子にまた焦り始める…という繰り返しである。
周りの酪農家と同じく、わが牧場も牛に穀物を与えている。牛の前にコーンをパラッと与えるときに、「こんなことをしているうちに地球のバランスは崩れている」なんていう無意味(?)な焦りが出るときがある。
理想に走りすぎてもいけないし、現実につかってもいけない。今はそのバランスがとれていない。
本を読んだり、テレビを見たりして「すごいな」と思う人たちは、うまくそのバランスをとって、むしろそのバランスを楽しんでいるようにも見える。まあ実際は苦しんでいるんだろうが、そう見せない。
最近はこんなことばかり書くから、自分で読み返しても面白くないですな。もっとユーモアがほしい。