暴風雪

昨日は久しぶりにドカッと雪が降った。雪がさらさらしているので、強風で雪のふきだまりができて白い砂漠みたいになった。きれいだ。
今日は悲しいことがあった。
年末に、今年の2月に分娩を予定していた牛が足を滑らせて起立不能になってしまっていた。ずっと立てないまま、なんとか毎日寝返りをうたせて水を飲ませて草を食べさせていた。徐々に弱ってきていたので、その牛は多分駄目だという判断だったが、せめて子牛だけでも産ませたかったので、なんとかしていた。
それが今日、子牛を流産してしまった。親牛はかなり弱っていたので、獣医に頼んで安楽死をさせた。
目の前で眠るように死んでいく牛を見た。牛は一ヶ月間頑張った。生きようともがいていた。本当は子牛を無事に産んで、牛乳を出してくれるはずの牛。
死から教わることがある。ひとつは生のひたむきさ。逆説的だけれども、皆この世界に生きているものはひたむきに生きているということを実感する。
もうひとつは、どの生き物も命の重さは同じだということ。俺もこの牛もなんら変わらない。
明日から自分にできることは、今元気にしている牛たちをしっかり世話をしていくことだ。