名前

名前が変わるということは少し奇妙な感覚だ。
これまで付き合っていた福岡や東京の友人はもちろん俺のことを「みやした」と言う。ハリウッドの友人は「OH!MASA!」と言う。こっちに来てからの知り合いは「にへいの若旦那」とか「婿様」とか「にへい」とか「まさき」とか言う。
そう、俺は名前が変わったんだけど、でも今の俺があったのは過去の俺があったからなので、実感としては、過去の名前に現在の名前が追加されたという感じである。
そう、人間は人に関わらず、全ての物質、非物質に名前をつける。それを認識するために。でも、今年の夏に草刈りをしている中、ある住職さんがラジオで「自分は何々であるという以前の、自分という存在の生々しさが大事だ」というようなことを言っていた。
まあ、どんなことであれ、「雅樹」という、最初に親から授かったプレゼントは一生大事にして生きたい。