昔の人はすごい

先日、土壌の勉強会があり、参加した。
牛を健康に飼うためには、良質の牧草を収穫しなければいけない。良質の牧草を収穫するためには、土壌が健康でなければいけない。土壌を健康に保つにはどうすればよいか?大まかにいえばそういう勉強会であった。
今は理論がある程度できていて、土壌分析を行い、それに従って堆肥や化成肥料を施肥することができる。今の農民は(全員ではないが)そういう理論に従えば、変なことにはならない。失敗はしない。
では昔はどうだっただろう?土壌分析もしない。もちろん化成肥料もない。それでも自給するだけの食糧を生産していた。
勉強会の講師はかなり年を召した有機肥料の会社の社長だったのだが、「昔の言い伝えや習慣を今の理論と照らし合わせて、今の農家に実証したい」と言っていた。
昔の農民が、土と向き合う中で、世代を重ねながら積み重ねてきた言い伝えや技術。そこには理論なんてなかった。
あらかじめ正解が与えられて、それに沿って進むよりは、全部試して失敗して、そして自分で正解を見つけた方が、頭ではなく、体で実感するだろう。
土壌の理論はある、とは言ったが、土壌の中に住む微生物の働きは、まだまだ分からないところが多い。土壌1グラムの中に、約1億個の微生物がいるという。彼らの力を借りて、牛を飼っている。
もっと失敗しなければ。
何を書いているのか分からないが、つまりは、頭でっかちになってはだめだと自分に言っているのです。